浜松市中区 すべり症
2017-09-23
すべり症は悪性の病気ではないけど適切な治療が必要
人間の腰椎は第1から第5まであって、正面から見ても横から見てもきれいに並んでいますし、通常は簡単にずれることはないようになっています。
しかし、椎間関節と呼ばれる背骨の関節が壊れたり、椎間板の異常などがあったりすると、骨がずれてしまいこれをすべり症と言います。
この症状には、骨が後ろ側へずれてしまう後方すべりと前にずれてしまう前方すべりがあって、原因により形成不全性・分離・変性と3つのタイプに分けられます。
形成不全性は非常に稀な症状で、生まれつき脊椎の発育に問題があるために起こり、比較的若いうちから症状が発生することがあります。
分離は、その名が示すように椎弓の上下の関節突起部分が割れて連続性が絶たれて、椎弓と椎体の前後が離れ離れになった状態の分離症が原因でずれてしまうものです。
分離症自体は日本人の約5~7%程度に発症すると言われていて、その一部がすべり症を発症するわけですが、横突起の大きさや靭帯の幅などの解剖学的な特徴で、すべりやすい人とそうでない人がいるのです。
ちなみに分離は第5腰椎に多くみられるという特徴があります。
最も頻度が高くて手術が必要な患者の多くが変性で、第4腰椎に多くみられ次に第5腰椎・第3腰椎に見られる傾向にあります。
50~60歳ころの閉経時期の女性に多く見られることから、女性ホルモンの影響や女性ホルモンの減少による骨粗鬆症の進行で骨が支えられなくなって起こるのではないかと言われています。
また椎間関節の傾きが前方にすべりやすい形をしていることや、年齢と共に膝や股関節が悪くなるのと同様に腰椎も変性することで起こるとも考えられています。
しかし、実際には詳しい原因は現段階では分かっていません。
悪性の病気ではないので酷い痛みが起こったとしても、多くの場合は安静や薬物療法・コルセットの装着などで良くなります。
ただ痛みが繰り返し起こる場合には、理学療法・電気・マッサージ・軽く体操をするなどの治療が実施されます。
薬物療法としては腰部脊柱管狭窄症と類似した症状が発生することから、一般的な鎮痛剤だけでなく血液の流れを良くするプロスタグランディン製剤が使用されることもあります。
このプロスタグランディン製剤により間欠跛行が改善したり、下肢のしびれや痛みが取り除かれたりすることがあるのです。
それでも下肢痛が酷い場合には、神経根ブロックと硬膜外ブロックというブロック治療実施されます。
コルセットの装着については、症状や患者の活動性などを考慮して使用したり使用しなかったりしますが、特に下肢の痛みと共に腰痛が強いケースでは、コルセットを作製して腰の動きをある程度制限することがあります。
通常は、このような保存療法で症状は改善するのですが、保存療法でもが改善しない場合には手術治療の適応になります。
ただし、絶対的な適応というのではありません。
日常生活に不自由を感じている、膀胱直腸障害が出てきている、痛みが増強している、間欠跛行で歩く距離が100m以内になってしまう時に、手術を進められる可能性があるのです。
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